超敏感肌のムズムズ、ヒリヒリサポートに。ラベンダー花エキス配合化粧品

「ハーブの女王」と呼ばれるラベンダー。古代ローマ時代から洗浄や沐浴に用いられ、現在もヨーロッパ薬局方に収載されている、長い歴史を持つハーブです。シェルシュールでは、フランス産ラベンダーの花部から抽出したラベンダー花エキス(丸善製薬株式会社製:ラベンダー抽出液BG-J)を採用しています。香りによる心理的なリラックス作用を中心に、肌の知覚過敏へのアプローチに関するin vitro研究データをもとに、このページで解説します。

 

ハーブの女王と呼ばれる理由

 

ラベンダーの属名 Lavandula は、ラテン語の「lavo(洗う)」に由来すると言われます。古代ローマでは抗菌性から傷口の洗浄や沐浴に用いられたとされ、エジプト・中東・欧州にかけて万能薬として伝統的に利用されてきました。現在もヨーロッパ薬局方に収載されており、その安全性と有用性は長い歴史によって裏付けられています。

現代では特徴的な芳香が科学的に研究・活用されており、ラベンダーのエッセンシャルオイル(精油)は、緊張やストレスの緩和を目的としたアロマテラピーや入浴剤・マッサージオイルなどに広く使われています。

こだわりのフランス産ラベンダー

シェルシュールが採用するラベンダー花エキスは、ラベンダーの世界的生産地であるフランス産の原料を使用しています。初夏の青空に映えるラベンダー畑のナチュラルなイメージを大切にした、ヨーロッパのスタイリッシュな雰囲気を持つ素材です。

素材情報

学名:Lavandula vera De Candolle(シソ科)/和名:トゥルーラベンダー/使用部位:花(フランス産)/INCI名:LAVANDULA ANGUSTIFOLIA (LAVENDER) FLOWER EXTRACT/安全性試験:ヒト皮膚感作性試験(RIPT)実施済み

香りの科学:ラベンダーとリラックス

 

ラベンダーの香りの主体となる成分はリナロールとリナリルアセテートです。これらの香り成分が嗅覚を通じて中枢神経に作用し、心理的なリラックス効果をもたらすことは、アロマテラピー領域でもっともエビデンスが蓄積されている知見の一つです。

リナロール

ラベンダー精油の主要成分(9〜69%)。中枢神経系のGABA-A受容体に作用し、不安を和らげる鎮静・抗不安作用があることが動物・ヒト研究で報告されています。吸入による心拍数や皮膚コンダクタンスへの影響も観察されており、自律神経を介したリラックス作用のメカニズムが研究されています。

リナリルアセテート

ラベンダー精油のもう一方の主要成分(1〜59%)。リナロールと協働して抗炎症・抗菌作用に関与すると考えられています。また2024年のPLOS ONE掲載研究では、ラベンダー精油およびリナリルアセテートがアトピー性皮膚炎モデル細胞においてArH受容体(AhR)の活性化を抑制し、神経栄養因子Arteminの発現を低下させることが報告されています。

スキンケアに「香り」を取り入れる意味

スキンケアの使用体験において、香りは単なる付加価値ではなく、使用行為そのものをリラックスタイムとして意味づける要素になります。ラベンダーの香りを通じて、肌と心の両面にアプローチするというコンセプトのもと、シェルシュールではラベンダー花エキスを採用しています。

肌の知覚過敏と、神経線維のバランス

 

季節の変わり目や生活リズムの乱れ、精神的ストレスなどにより肌が過敏になりやすい状態では、表皮内の神経線維の過剰な伸長が起こっていることが報告されています。この神経線維の過剰な亢進を抑えることで、敏感肌・ゆらぎ肌状態の改善が期待できると考えられています。

NGF(神経成長因子)とSema3A(セマフォリン3A)

表皮の神経支配は、神経線維の伸長を促進するNGF(Nerve Growth Factor)と、神経線維の伸長を抑制するSema3A(セマフォリン3A)というふたつの因子のバランスによって調整されています。健康な肌ではSema3Aが優位に保たれていますが、肌荒れ・敏感肌状態では、NGFが増加し、Sema3Aが低下することでバランスが崩れ、神経線維が表皮に侵入しやすくなることが複数の研究で報告されています。

ラベンダー花エキスの研究データ(参考)

丸善製薬株式会社によるin vitro試験(正常ヒト表皮角化細胞・3時間培養・リアルタイムRT-PCR)では、ラベンダー抽出液BG-Jの添加により、NGF mRNAの発現が50.2%抑制され(50µg/mL、p<0.01)、Sema3A mRNAの発現が361.6%促進された(50µg/mL、p<0.001)ことが報告されています。神経線維の過剰な伸長を抑え、肌をリラックス状態に保つ作用が期待できると考えられています。

※ 上記はメーカー(丸善製薬株式会社)提供のin vitro試験データです。査読論文として発表されたデータではなく、当社製品の効果・効能を保証するものではありません。

ラベンダー(Lavandula angustifolia)に関するその他の研究

 

ラベンダー(Lavandula angustifolia)に含まれる成分については、精油・エタノール抽出物・水溶性画分などの形態でさまざまな研究が行われています。以下はラベンダー由来成分に関して報告されている研究の概要です。ラベンダー花エキス(水/BG抽出)を直接の被験物質とした査読論文ではない場合があり、参考情報としてご覧ください。

 

抗酸化(SOD様作用・DPPHラジカル消去)

ラベンダーに含まれるフェノール酸・フラボノイド(ロスマリン酸・クロロゲン酸・ルテオリン等)が抗酸化活性の化学的背景とされています。精油・エタノール抽出物・水溶性画分では活性酸素消去能が確認されている報告があります。ラベンダー残渣エキスを用いたin vitro試験では、HepG2細胞での酸化ストレス(MDA低減・SOD活性増加)の改善が報告されています(2026年)。

抗炎症(NO産生抑制・サイトカイン抑制)

ラベンダー精油およびリナロールは、LPS刺激細胞においてIL-6・IL-8・IL-1β・TNF-αの産生を抑制し、NF-κB阻害剤と同等の効果を示すことが報告されています(PubMed掲載、2021年)。ラベンダー残渣エキスでも、LPS刺激マクロファージにおけるNO産生とサイトカイン分泌の抑制が確認されています(2026年)。

 

美白(メラノジェネシス抑制)

ラベンダー葉カルス抽出物では、Nrf2経路の活性化を介してメラニン含量の減少とグルタチオン(GSH)産生の増加が確認されています(2025年)。またラベンダー残渣エキスでは、α-MSH刺激B16F10細胞においてメラニン産生とチロシナーゼ活性の用量依存的な抑制が報告されており、ゼブラフィッシュモデルでのin vivo試験でも確認されています(2026年)。

保湿・エイジングケア(年齢に応じたうるおいケア)※

ラベンダー花エキスとジペプチド-4の配合品を用いたin vitro・ex vivo試験では、UVA刺激線維芽細胞においてROS低減・SOD増加・ATP産生の改善が確認され、ex vivoの皮膚モデルでも組織形態の改善が報告されています(International Journal of Cosmetic Science, 2025年)。

※「エイジングケア」とは年齢に応じたうるおいケアのことです。

※ 上記の研究は、精油・エタノール抽出物・蒸留残渣・葉カルス抽出物・配合品など、素材・抽出方法・試験条件がそれぞれ異なります。シェルシュールが採用するラベンダー花エキス(水/BG抽出)の単独試験として確認されたものではなく、当社製品の効果・効能を保証するものではありません。

よくあるご質問

 
ラベンダーはアレルギーが心配です。敏感肌でも使えますか?
ラベンダーに含まれるリナロール・リナリルアセテートは、空気中で酸化することで接触アレルゲンになる可能性があることが知られています。アレルギー体質の方や、ラベンダーで過去に肌トラブルを経験されたことのある方はご使用前にパッチテストを行うか、皮膚科医にご相談ください。ラベンダー花エキス(LAVANDULA ANGUSTIFOLIA (LAVENDER) FLOWER EXTRACT)は全成分表示に記載されておりますので、ご確認の上ご判断ください。なお、採用しているラベンダー抽出液BG-Jはヒト皮膚感作性試験(RIPT)を実施済みです。
精油(エッセンシャルオイル)とラベンダー花エキスはどう違いますか?
精油(エッセンシャルオイル)は水蒸気蒸留や圧搾によって得られる揮発性の芳香成分の濃縮物で、リナロールやリナリルアセテートを高濃度に含みます。一方、シェルシュールが採用するラベンダー花エキス(水/BG抽出)は花部を水とブチレングリコールで抽出したもので、精油とは成分組成が異なります。水溶性のフェノール酸やフラボノイドを含む一方、精油成分の濃度は低くなります。アレルギーのリスクという観点では、精油よりも刺激性・感作性が低いと一般的に考えられています。
「ゆらぎ肌」とはどういう状態ですか?
ゆらぎ肌とは、季節の変わり目・生活リズムの乱れ・ストレスなどをきっかけに、肌のバリア機能が一時的に低下し、普段は問題のない刺激にも過敏に反応しやすくなった状態を指します。皮膚科学的には、表皮内の神経線維の過剰な亢進が一因として報告されており、シェルシュールではNGF/Sema3Aのバランスに着目したラベンダー花エキスの研究データを参考に配合しています。
シェルシュールの「植物エキスフリー」ラインにラベンダー花エキスは含まれますか?
ラベンダー花エキスは植物エキスに該当するため、「植物エキスフリー」ラインには含まれていません。植物エキスを避けたい方は、植物エキスフリーのラインナップをご利用ください。各製品の全成分表示はそれぞれの製品ページでご確認いただけます。