肌すみずみに栄養を巡らせるビタミンP化粧品
みかんやゆずなどの柑橘類の皮に多く含まれるフラボノイド、ヘスペリジン。別名「ビタミンP」とも呼ばれるこの成分に、ぶどう糖を1分子結合させて水に溶けやすくしたものが、グルコシルヘスペリジン(α-グルコシルヘスペリジン)です。シェルシュールでは、この成分を肌の血行を整える製品の抗酸化成分として採用しています。
柑橘類の皮に宿る、ビタミンP
ヘスペリジンは、みかんの白いワタや皮の部分に多く含まれるポリフェノールの一種で、フラボノイドに分類されます。「ビタミンP」という名前は、かつて毛細血管の透過性(Permeability)を調整する作用にちなんで名付けられたもので、現在は「ビタミン様物質」として分類されています。
ヘスペリジンは水に溶けにくいという性質があり、そのままではスキンケア化粧品に配合しにくいという課題がありました。そこで開発されたのが、ぶどう糖を酵素の力で1分子だけ結合させたグルコシルヘスペリジン(α-グルコシルヘスペリジン)です。水への溶けやすさがヘスペリジンの約1万倍に向上し、熱や光にも安定しているため、スキンケア製品に配合しやすい成分です。
ヘスペリジン(ビタミンP)
みかん・ゆず・レモンなどの柑橘類の皮に豊富なフラボノイド。抗酸化・抗炎症・毛細血管保護に関する研究が多く蓄積されており、光老化(紫外線による肌へのダメージの蓄積)に対する保護効果を示す論文も複数報告されています。水に溶けにくいため、そのままでは化粧品への配合が難しいという課題があります。
グルコシルヘスペリジン(α-グルコシルヘスペリジン)
ヘスペリジンにぶどう糖を酵素の力で結合させた、水溶性の誘導体です。水への溶けやすさが大幅に向上し、水系の化粧品にも均一に配合できます。体内に取り込まれるとヘスペリジンに分解されて吸収されます。シェルシュールはこのグルコシルヘスペリジンを採用しています。
くすみが気になるのは、なぜ?
肌のくすみには、さまざまな原因があります。なかでも見落とされがちなのが、肌の血行の滞りです。肌の表面には目に見えないほど細い毛細血管が張り巡らされており、酸素や栄養素を届け、老廃物を回収する役割を担っています。この毛細血管の働きが低下すると、血液が滞って肌の色がくすんで見えたり、目の下にクマが出やすくなったりすることがあります。
また、疲労・冷え・ストレスなどは毛細血管の血行に影響を与えやすく、特に顔のトーンが暗くなりやすい時期に気になる方も多い悩みです。グルコシルヘスペリジンは、このような肌の血行を整えるサポートができる成分として注目されています。
グルコシルヘスペリジンの皮膚への作用(参考)
グルコシルヘスペリジン(AGH)の皮膚外用による毛細血管の微小循環への作用については、素材メーカー(林原・NAGASE)の試験データで確認されており、疲労・ストレス・冷えによる血行の低下を改善するアプローチとして製品素材情報に記載されています。目の下のクマや肌のくすみケアを目的とした化粧品に広く採用されている成分です。
※ 上記は素材メーカーの試験・製品情報に基づく参考情報であり、当社製品の効果・効能を保証するものではありません。
抗酸化成分としてのはたらき
グルコシルヘスペリジンの親成分であるヘスペリジンは、活性酸素を消去する抗酸化成分として複数の研究で評価されています。紫外線を繰り返し浴びると、肌の中で活性酸素が増加し、コラーゲンを分解する酵素(MMP)が活性化されることが知られています。これが積み重なることで、ハリ・弾力の変化やきめの乱れにつながっていくと考えられています。
ヘスペリジンと光老化に関する研究
ヘスペリジンは紫外線(UVB)によるコラーゲン分解酵素(MMP-9)の活性増加を抑制し、しわの形成やコラーゲン線維の減少を軽減することが動物実験で報告されています(BMC Complementary Medicine and Therapies, 2018年)。また、ヘスペリジンとその誘導体のUV防護効果を20年分の研究論文でまとめたレビューが2025年に発表され、Nrf2/ARE経路やMAPキナーゼ経路への作用が複数の研究で支持されています(Antioxidants, 2025年)。
シェルシュールが抗酸化成分として採用する理由
グルコシルヘスペリジンは、ヘスペリジンの抗酸化特性を水に溶けやすい形で活用できる成分です。セラミドによる肌のバリアケアを基本とするシェルシュールの処方において、活性酸素への対応を担う製品の抗酸化成分の一つとして位置づけています。また、熱や光に安定しているため、製品処方の安定性の観点からも優れた成分です。
※ ヘスペリジンに関する研究の多くは、精製されたヘスペリジン単体や動物実験によるものです。グルコシルヘスペリジンを外用した皮膚への直接効果については、さらなる研究の蓄積が必要です。当社製品の効果・効能を保証するものではありません。
敏感肌にも使いやすい成分
グルコシルヘスペリジンは、柑橘類由来の天然成分を酵素処理で水溶性にした成分です。刺激性・感作性が低く、敏感肌やインナードライ肌にも使いやすい成分として広く化粧品に採用されています。
水・アルコール両方に溶けやすい
水にもアルコールにも溶けやすい性質を持つため、化粧水・美容液・クリームなど幅広い剤形に安定して配合できます。原料ヘスペリジンと比べて水への溶解性が約1万倍に向上しており、製品中での均一な分散が実現しています。
熱・光に安定
グルコシルヘスペリジンは熱や光に対して安定しているため、製造工程や保存中の成分の変質が少なく、処方設計の自由度が高い成分です。シェルシュールでは品質の安定性も成分採用の基準の一つとしています。
よくあるご質問
- 柑橘アレルギーがあっても使えますか?
- グルコシルヘスペリジンは柑橘類の皮由来の成分です。柑橘類に対してアレルギーをお持ちの方や、過去に柑橘由来成分で肌トラブルを経験されたことのある方は、ご使用前にパッチテストを行うか、皮膚科医にご相談ください。全成分表示の「グルコシルヘスペリジン」または「α-グルコシルヘスペリジン」をご確認の上ご判断ください。
- 「ビタミンP」とはなんですか?ビタミンCやEとどう違うのですか?
- ビタミンPは、かつてヘスペリジンやルチンなどの柑橘フラボノイドに与えられた名称で、現在は「ビタミン様物質」として分類されています。必須ビタミンとしての定義はなく、サプリメントの摂取が義務付けられているものではありません。ビタミンC(L-アスコルビン酸)やビタミンE(トコフェロール)とは化学構造が異なりますが、同じく抗酸化成分として研究されており、血管を丈夫にする作用についての研究でビタミンCとの相乗効果が論じられることもあります。
- くすみはグルコシルヘスペリジン一つで改善できますか?
- くすみの原因は、血行の滞り・酸化・メラニン・角質の蓄積・乾燥などさまざまです。グルコシルヘスペリジンは血行を整え、抗酸化成分として肌をサポートする役割を担いますが、くすみのすべての原因に対応できる単一の成分はありません。シェルシュールではセラミドによるバリアケアを基盤とした上で、目的に応じた成分を組み合わせる処方の考え方をとっています。くすみが気になる方はスキンケアの総合的な見直しと合わせてお使いいただくことをお勧めします。
- どの製品にグルコシルヘスペリジンが配合されていますか?
- グルコシルヘスペリジン(α-グルコシルヘスペリジン)が配合されている製品については、各製品ページの全成分表示をご確認ください。全成分表示への記載名は「グルコシルヘスペリジン」となります。